令和元年7月5日に開かれた芦屋市議会の定例会では、交通事故の現状や未就学児童および高齢者の安全対策について議論が交わされた。
市長のいとうまい氏は、全国的な交通事故の減少傾向を踏まえ、芦屋市においても自転車や歩行者の事故が高まっていることに危機感を示し、具体的な対策が必要であると述べた。特に、国の施策に基づき、未就学児が移動する際の安全確保が一刻も早く求められていると強調した。
交通事故の死傷者数は、歩行者や自転車利用者に偏る傾向がある中、特に子どもと高齢者が危険にさらされる場面が多い。議会では、自転車のルール違反による事故報告が上昇傾向にあることが指摘され、周知徹底と啓発活動の強化が求められた。
また、コミュニティバスの導入についても議論され、地域の交通網を強化するための施策が必要であるとの意見が出た。市民の交通利便性を高める一方、民間との連携を図ることが大切であるとも述べられた。
さらに、放課後児童クラブの運営に関する問題も取り上げられ、教育委員会からは、民間委託の導入による影響について保護者や指導員との対話が不足していたことが課題として指出された。市民の声を反映した施策が進められる必要があるとの意見も多く聞かれた。
いとう市長は、交通安全や保育環境の改善に向けて、積極的な情報公開や市民の意見交換の場を設けることが重要だと述べ、今後の取り組みについて期待感を示した。市民の信頼を得るためにも、誠実で透明性のある行政運営が求められる。
最後に、差別のないまちづくりを実現するため、インターネット上の差別的な書き込みのモニタリング制度の導入が必要だとの声が上がり、ネット上の人権侵害防止へ向けた策が求められた。