令和6年6月定例会での議論では、病児保育や不登校児童の支援、地場産業の振興など多岐にわたる問題が取り上げられた。特に、病児保育については、現在市内で併設された施設が少なく、訪問型の導入などが求められている。市の支援として、すでに規模の小さい医療機関における病児保育の拡充や、モデル事業の展開が進行中であるが、児童の受け入れが求められている。
一方で、不登校児童・生徒のケースが増加しており、教育委員会はこの現状を深刻に捉えている。教育長は、学生が安心して学べる環境の重要性を再認識し、多様な学びが可能な支援体制を整える必要があると強調した。また、学校のカリキュラム改正により、個人の特性に合わせたサポートも受けられる体制を模索中である。
議会ではさらなる提案があり、若年層の献血に関する取り組みの強化も議論された。現在の献血率が低下していることもあり、学校における献血セミナーなどの実施が必要であるとの意見が寄せられた。市が若年層への啓発活動に注力し、市長自身の呼びかけで献血参加を促すことが求められている。
また、地場産業の振興について、特にジュエリー産業を新たに立ち上げることが提案され、尼崎の産業の拡大と市の魅力向上を図るべきとされている。市としても、観光土産の販路拡大に向け、積極的に支援していく意向が示された。
最後に、トレピエの複合施設化については、男女共同参画の拠点が今まで通りの機能を果たすためにも、貸し館との連携が不可欠であると認識されている。市は、地域の意見も踏まえた上での運営方針を策定する必要があり、女性及び地域住民に寄与する形での支援を引き続き検討することが強調された。