芦屋市議会は令和元年9月11日に第3回定例会を開いた。この会議では、児童虐待防止や高齢者バス運賃助成、住宅耐震化促進など、多方面にわたる重要な議題が取り上げられた。特に児童虐待防止対策については、福井美奈子議員による一般質問が注目を集めた。福井議員は、全国的に増加する児童虐待相談の現状を指摘し、「過去3年間で芦屋市の相談件数は105件に達した」と述べ、市の重要な取り組みを求めた。これに対し、いとう市長は「児童虐待防止策は引き続き強化していく」と答えた。また、高齢者の外出支援としてのバス運賃助成制度に関する質問があり、福井議員は「バス路線の無い地域への支援が必要」と確認した。市は「今後の調査で最適策を考えていく」との答弁があった。さらに、住宅耐震化の促進については、地域住民の理解を得ることが不可欠であるとの考えも示され、各議員からは、地域との連携が重視されていることが伺えた。
議会ではまた、市立認定こども園についても言及され、特に安全対策に関しては、浸水想定区域に位置するため、開設時には適切な安全対策を提示することを強調された。加えて、JR芦屋駅南地区の市街地再開発においては、事業費の透明性確保が市民からの信頼を得るうえで重要であるとされ、入念な計画策定が進められていることが確認された。市長は、「幼稚園や保育所の民間移管計画には一定の理解が必要」とコメントし、今後も透明性のある進行を目指す意向を示した。
また、防災政策に関しては、南海トラフ地震への対応が重要視された。であるため、淀川との連携や医療機関との協力体制が必要であり、全庁的で機動的な組織体制が求められていることが強調された。
このように、今回の定例会は、事業の透明性、地域住民の意見の反映、安全対策の強化など、芦屋市の今後に直結する重要な問題が多く取り上げられ、市民ニーズに応じた施策の実現に向けてさらなる努力が求められている。