芦屋市議会の一般質問が行われ、子どもの医療費助成制度の所得制限に関する議論が再び注目された。川上あさえ議員は、現行の制度では中学生までの医療費が所得制限により高所得者層の家庭は助成の恩恵が受けられない現状を強調した。市の現状予算では、完全無償化による新たな助成対象者数は約5,253人、追加予算は年間約2億1,000万円に上ると試算されており、川上議員は「10年続ければ20億円の負担になる」との見解を示した。
近隣自治体は次々と無償化への動きを見せている中、芦屋市は財源を理由に所得制限を維持する立場を崩さず、代わりに経済的な理由で受診をためらう家庭への支援を強調した。市の政策としては、コロナウイルス感染症や物価高騰を受けた家計への給付金の支援策が実施されている。
また、孤独やいじめ対策についても言及があり、自殺者数の推移とその背後にある心理的問題が議論された。市はゲートキーパー養成講座を実施し、心理的支援が必要な人に寄り添う姿勢が求められている。さらに、学校園における不登校対策としての応急的な相談窓口の設置や、民間チャット相談アプリの導入も提案されている。
最後に、南芦屋浜の釣り場と潮芦屋ビーチについて、運用状況と今後の進め方について議論があり、釣りのマナー啓発や明確なルールづくりが進められている。試験的な釣り場の開放に期待が寄せられる中、周辺住民の理解と協力を得る取り組みが重要視されている。