令和2年12月8日、芦屋市議会第7回定例会が開催された。議題には職員の市内居住についてや新行革プラン、さらにはごみ減量化や認知症対策といった重要なテーマが取り上げられた。
特に市内居住に関しては、地域への愛着が災害時における初動体制にどれほど影響を与えるか、議員から強調された。大塚のぶお議員は、「芦屋市の職員の市内居住率は19.1%で周辺自治体よりも低く、これが税収にも影響する」と述べ、市内居住促進の必要性とその影響力を示した。税収の観点からも、職員が地域に居住することで市に還元される資源が増えることを示唆し、そのメリットを説明した。
一方、市長のいとうまい氏は、「職員の市内居住が課題であることを認識している」としたが、特定のインセンティブを設ける考えはないとした。市内居住に関して多様な方策を提案し、住民の魅力を高める取り組みが今後も進むことを望んでいた。
次に、新行革プランについては、今後5年間での人員削減や効率化が求められる中で、大塚議員はその意義とともに、行革の過程で得られた教訓を今後のプランに生かすべきだと指摘した。市長はこの件に関し、先行した行改革を総括するのが来年9月になるとの見通しを示し、議会との連携を強調していた。
ごみ減量に関しては、福井美奈子議員が1人1日あたりの生活系ごみ排出量の高さを指摘し、年間の目標達成を目指した啓発活動がさらに必要だと訴えた。市長は、庁内で新たに指定袋の導入などを検討中で、フードドライブの常設も視野に入れていると発表した。
最後に、認知症対策の進展が話し合われた。吉田教育長は、認知症サポーター養成講座を通じて住民が増えていることを紹介し、今後は参加した市民がより活躍できる場の構築が必要だとの意見を述べた。市長もその必要性を確認しつつ、認知症の人々が希望を持って暮らせるような環境作りに尽力する考えを示した。
全体として、議会では市民生活に直結する重要な提案が多くの議員から聞かれたため、市当局はそれに真摯に向き合う必要がある。