令和3年6月16日に開催された芦屋市議会の定例会では、これからの市政運営や行政の課題について様々な議論が交わされた。
特に焦点となったのは、一般質問を通じて市民と行政の距離をどう縮めるかである。議員からは、特に新型コロナ感染症の影響で市民の生活が困窮している現状を受けて、適切な対応が求められていることが強調された。長谷基弘議員は、COVID-19感染によって失われた尊い命の話をし、このことを市政に活かしてほしいと訴えた。市長は心より哀悼の意を示すとともに、救急医療体制の強化から搬送時の課題、感染者に対する支援まで幅広い視点から現状を説明した。
さらに、北村消防長は、地域防災力の向上に向けた取り組みや、救急搬送の重要性についても言及した。地域での自主防災活動の実施や輪の広げ方、災害時要援護者への支援といった課題が浮き彫りになった。
また、子どもたちのための放課後児童クラブの充実についても議論があり、山口みさえ議員は、特にひまわり学級の児童たちが安心して過ごせる環境を整える必要があると主張。算数教室を使用している現状に対する課題提起がなされ、専用の教室を確保する必要性が認識されたことが重要であると考えられる。市長はこれに応じ、教育委員会と協力し、支援をしているとし、今後も改善に努めていく意向を示した。
さらに、市職員が市民対応において苦痛を強いられないよう、業務マニュアルや対策委員会の設置等についても取り上げられた。この中で、具体的な不当要求行為の例が挙げられ、職員がその対応に負担を感じている実態が語られた。市長は職員の保護も重要な責任であるとし、今後の取り組みの強化を約束した。
最終的に、自治体が応じるべきクレーム対応や、市民からの要望により、より良い市政に向けた議論がなされる場となった。議会の目的が市民との信頼関係を深め、効率的で申請者に優しい環境を作り出すことにあることが、多くの発言者により再確認された。