令和4年第1回芦屋市議会定例会が3月22日、開催され、就任後初の定例会となるいとう市長が予算案を提案した。議会では市職員定数の見直しや市立病院の運営に関する議案が中心となり、活発な議論が展開された。
議会では、特に注目されたのが芦屋市職員定数条例の改正案である。この改正案は、市立芦屋病院の新しい中期経営計画に基づいている。帰山和也建設公営企業常任委員長は、職員定数の見直しが救急医療体制の強化、及び超高齢社会への対応を含む重要な施策であると述べた。質疑応答では、議員からの質問に対し、当局は「職員の働き方改革だけでなく診療報酬の引き下げにも対応するため、改善が必要である」と答弁した。
また、病院職員貸付金条例の改正についても審議が行われた。この条例改正について、当局は「資格取得資金を高額化し、病院の優秀な人材を確保する措置だ」と説明した。江崎市議は「職員の特徴を生かした給与制度の見直しが必要」と強調し、より多くの医療従事者を確保したい考えを示した。
さらに、予定されている滋賀県の大学等入学支援金制度の創設についても議論がなされた。これは、経済的に困難な家庭の生徒を対象にするもので、田原俊彦民生文教常任委員長は「支援制度を適切に運用し、地域の教育環境を改善する意義がある」と語った。
議案の統合採決において、反対意見が出されたが、議会内の合意形成を経て、全議員が賛成の態度を示した。市長はいとうは「市民が主役の視点に立ち、今回の予算については、予備費の設定や新施策を通じて、地域のニーズに応えてまいります」と述べ、議会での意見を尊重しつつ、今後の活動方針について説明した。