芦屋市議会第3回定例会が、令和3年9月10日に開催された。
議会では新型コロナウイルス感染症への対策が主な議題となり、特に寺前尊文議員が提起した自宅療養者への支援策が注目を集めた。
寺前氏は、兵庫県における現在のコロナ入院病床の逼迫状況を詳しく説明し、国からの通知を受けて市内での自宅療養者への支援体制を強化するべきだと強調した。具体的には、自宅療養者に必要な器具や食料品を提供できる仕組みを求めたが、市長のいとうまい氏は、県がすでに充足した支援を行っていると述べ、新たな独自施策には否定的な考えを示した。市長は、今後も県との連携を重視すべきとし、自宅療養者の数についての情報提供に関しては、個人情報保護の観点から懸念を示した。
次に教育委員会からもコロナ対応についての報告があり、家庭と学校との連携を強化する取り組みが注目された。特に、感染者確認後には、感染経路の調査や、不安を抱える保護者への情報提供が必要だとのこと。ただし、現場の負担を軽減するための具体的な施策は示されなかった。
また、保健関係の議題では、若者への子宮頸がん予防ワクチン接種についても審議された。これに関し、田原俊彦議員は、現在の接種率の低迷とそれに対する市の対策の不充分さを指摘した。市長は、国からの方針転換に基づいた周知活動が進んでいるとして、今後の動向に注目していると答えた。
これらの話し合いを通じて、市としてのコロナ対策を如何に早急に進めるか、特に社会的に不利益を被っている群体(幼児、高齢者など)への意識的な支援が必要とされる。また、社会全体がこの問題に直面している中で、情報共有の透明性を確保し、各自治体が協力してサポート体制を組む重要性が改めて浮き彫りになった。
市民から寄せられた交通安全対策についても、より一層の努力が求められた。市内の通学路や、高齢者の移動を安全に保つためのハード・ソフト両面での施策が必要との意見が多かった。特に、信号機の設置や歩道の拡張といった物理的な対策の実行を早急に進めることが求められている。市長及び教育委員会からも、こうした要望に耳を傾け、即応する姿勢を持続すべきと強調された。
以上のように、今回の定例会では、コロナ対策から交通への配慮まで、様々な課題が浮き彫りになった。市民の安全と健康を守るため、迅速かつ柔軟な対応が求められていると言える。