令和3年12月の尼崎市議会において、市立幼稚園の現状や今後の取り組みが議論された。真崎一子議員は、園児数の減少に伴う市立幼稚園の再編について提言し、同時に武庫川周辺に設置が期待されている阪急新駅についても言及した。特に、幼稚園の利用者減少の背景には少子化があることを指摘し、具体的な進捗と現行の運営方針を問うた。教育長である白畑優氏は、昨年設立された検討会が進行中であることを説明し、必要な支援計画を策定する方針を示した。
議会では続いて、武庫川周辺阪急新駅の設置についても議論された。真崎議員は新駅設置計画の背景を振り返り、今後の費用や地域住民への影響など詳しい情報提供が必要と主張した。この点に関して、総合政策局長の塚本英徳氏は、駅設置がもたらす経済効果を強調し、住民との連携を重視していく姿勢を示した。
また、水管橋に関する安全対策についても話題が及んだ。今回の和歌山での事故を教訓として、尼崎市でも水管橋の点検が進められ、伐採の必要性があるとの認識が示された。有川康裕公営企業管理者は、点検結果を基にした迅速な対応策を発表し、今後の対策の計画について述べた。
加えて、新型コロナウイルスの影響により厳しい状況にある事業者支援策が再確認された。藤野勝利議員からの指摘を受け、経済環境局長の辻本ゆかり氏は、事業継続を支える具体的な策を迅速に立てる方針を示した。特に、個人事業主に対する給付金の非課税措置について、現在の法律では難しい点があると説明された。
最後に、地域に愛される公共ラジオ局エフエムあまがさきの在り方についても話題となった。最近のメディア環境の変化に伴い、聴取率の確保も課題となっていることが多くの議員から指摘され、市民への情報発信の効率化が求められた。塚本氏は、他の情報伝達手段との連携が重要であると述べ、今後の具体的な取組についても期待を寄せた。
今回の議論は、今後の尼崎市が抱える様々な課題に対し、現実的な解決策を探る重要な機会となったと言える。市民生活に関わる重要な施策について、市当局が引き続き真剣に評価・改善を重ねて進めていく姿勢を願いたい。