令和3年9月定例会が開催され、多様な議題が取り上げられた。特に注目を集めたのは、市民プールの今後の在り方についてなど市営施設の運営や改善に関する議論である。
市民プールについては、北雁替プールが老朽化の影響を受けている現状が報告された。今後の活用が懸念される中、利用者数は年々減少しており、特に近年は半数以上が高齢者世帯である。このため、北雁替プールにおける市民ニーズを把握し、アンケート調査などを実施する必要が指摘されている。現時点では老朽施設の継続利用が採用されているものの、資源の有効活用については検討が求められる。
市営住宅の承継要件も話題となった。高齢化に伴い、親族が介護を必要とするケースが増えており、そのための同居申請が過去数年間で見られる。特に、障害者や高齢者が多く住む地域では、住まいの確保に関する柔軟な対応が必要とされている。国の基準を見直し、地域の状況に応じた対応策を講じることが重要であると認識されている。
また、コロナ禍の下での養育支援訪問事業についても多くの議論が交わされた。これまでの取り組みでは、専門職が継続的な訪問を行い、子育て支援や家庭訪問を通じた助言が行われている。特に、虐待防止にもつながるとされるこれらの連携強化が求められており、支援者間の連携が効果的な家庭へのサポートには欠かせない要素であると強調された。
さらに、プッシュ型行政サービスの実施が求められていることにも言及された。市民からの問合せを待つのではなく、必要な情報を自動的に届ける仕組みに改善すべきだという意見が多くの議員から挙がった。特に、養育支援や福祉タクシーにおいても、需要のあるサービスが過小に評価されることなく、前向きに拡充されることが重要である。
令和3年度も、教育行政、地域福祉の進捗に注目が集まる中、市内の交通問題や災害対策、障害課題に対しても市民の声を反映しつつ、適切な施策を展開することが求められている。市全体のやり取りが示すように、各事業の改善を図ると共に、地域内での協働を進めていくことが必要であると感じる。