令和4年12月13日、尼崎市の第11回市議会定例会が開会した。
これに先駆けて、松本眞市長が市政運営に関する所信表明を行った。彼は、先月開催された市長選挙での市民の信託を胸に、今後の施策に全力を尽くす意思を表明した。
市長は、尼崎市の発展には「風の人」と「土の人」がお互いに認め合うことが重要と強調した。特に、地域の特徴を生かしつつ、多様性を大切にしたいと語った。さらに、現在の尼崎市は、環境モデル都市への成長、犯罪件数の大幅減少などの実績を上げており、成長とともに課題克服の可能性があるとした。
また、彼は子育て支援に力を入れる考えを示した。具体的には、医療費の無償化、待機児童対策、いじめ問題への対応強化など、子供たちが安心して育つ環境作りを進めるとしている。教育長を歴任した経験を活かし、教育環境の整備に全力を挙げる方針を示した。
松本市長はさらに「誰もが暮らしやすいまち」を実現するため、人権保障や福祉施策にも注力すると述べた。多様な市民に寄り添う施策を推進し、高齢者や障害者の支援を強化していくとの具体的施策も述べた。
議会では、64億円超の補正予算案が提案され、議員からの質疑が行われることとなった。新型コロナウイルス感染症対策など、切れ目ない支援が求められる中、さらなる議論が期待されている。この他にも、公共施設の整備、交通政策の見直しなどの案件が取り上げられ、全体的に市政の強化を図るとした松本市長の姿勢が際立った。
これらの議案や市長の所信は、期間中に議会での丁寧な審議・議論を経て、具体的な施策へと形を整えることになる。市民の期待に応える為の市政運営の重要な第一歩を、市議会は迎え入れた。