令和3年11月2日に行われた尼崎市総合計画等協議会では、
第6次尼崎市総合計画の策定に向けた検討状況についての報告が行われた。
まず、会議では市民アンケートの実施状況が取り上げられた。池田会員は「回収率が27.1%で671票と低調で、市民の意見が十分に反映されていないのではないか」と懸念を示した。それに対し、総合計画担当課長は「回答率は過去数年で30%台に改善しており、今後も向上を目指し努力している」と回答した。特に若年層の意見を引き出す方法として、無作為抽出による郵送アンケートやインセンティブの提供が検討されている。
また、光本副会長からは、インターネットを利用したアンケートの導入についての提案があった。しかし、総合計画担当課長は、ネット調査の有効性には限界があることを指摘し、「今後も紙媒体にこだわる」とした。これに対し、須田会員はストーリー性の重要性を強調し、「計画が読みやすく、分かりやすいことが必要」と述べた。
「尼崎らしさ」を形にするため、「ひと咲き まち咲き あまがさき」に基づく5つの「ありたいようす」を明確にすることも議論された。市民には実感できる明確な像を描く必要があるとの意見があり、より具体的なビジョンが望まれる。さらに、施策13に関連して歴史や文化をどのように位置づけるかについても活発な意見交換が行われた。
今回の会議では、財政運営方針の素案も協議され、丸岡会員が「新たな総合計画は今までの行財政計画とは異なり、新たなステージに立つべき」と提案した。財政課長は今後の安定的な財政運営をどう行うかという視点が重要との考えを示した。具体的には、職員数の増加や歳入確保策が必要との認識が共通しており、行政サービスの向上のために新たなアプローチが求められる。
最後に、田中会員の提案として、市民アンケートの回収率を上げる工夫が求められた。特に、若年層や多文化共生の視点からのデータ収集の必要性が再確認され、充実した施策の実現に向けた意見が多数寄せられ、次回の会議でのさらなる議論が期待される。