令和4年12月19日、尼崎市議会の定例会が開催され、市長松本眞氏が所信表明に対する代表質問に答える形で、今後の施策について明確なビジョンを示した。
特に注目されたのは、松本市長が掲げる「子育てのまち、学びたいまち」への取り組みである。松本市長は、少子化が進む中での子育て環境の整備は急務であると強調した。具体的には、子ども医療費の無償化や待機児童ゼロを目指す施策が取り上げられた。松本市長は、「任期中に必ず一歩、二歩と前進させる」との意欲を示し、多くの市民が期待を寄せていることを確認した。
次に、教育に関しては、特に学力向上策が焦点となった。松本氏は市長以前に教育長としての経験を活かし、教育現場の改革が求められると述べた。過去の教育施策の効果について反省を示し、目指すべきは痛みを伴った変化であり、具体的な成果を上げる必要があることを説いた。市内に設置されているほっとすてっぷやフリースクールなどの支援が拡大されることが期待される。
松本市長は、行政の対話重視を強調し、「市民の声を次の施策に結びつけていきたい」と述べた。過去の市政において、市民との接点を持つことが少なかったと反省し、今後は様々な場で市民と意見交換する機会を増やしていく方針を示した。
また、財政運営についても言及され、特に尼崎市の財政の健全化に向けた取り組みが必要であるとの認識が示された。松本市長は「過去の教訓を生かした財政運営を行い、市民の安心を確保していく」と明言し、透明性の高い行政運営が求められている。市民とともに成長していく市政を掲げる松本市長は、以下のような具体的施策を通じて、市民の信頼獲得を目指す。
さらに、松本市長は地域の高齢者福祉の充実や情報セキュリティの強化にも言及。特に情報漏洩事件を受け、地元のセキュリティ対策を強化し、透明性のある市政運営の実現を約束した。自らの市長職において継続的な改善が求められており、内部統制の強化が急務となる。