令和2年第3回定例会では、新型コロナウイルス感染症対策および介護保険制度に関する重要な議論が展開された。特にPCR検査センターの設置とその運用に関する質問が多く寄せられた。
新設されたPCR検査センターは、9月1日から稼働し、32件の検査を実施した。1日の平均検査件数は約5件であり、最大12件まで行われた。上野市長は、検査件数が増える場合には千歳保健所と連携して対応する意向を示した。
また、発熱者が検査を受ける際の流れについても確認が求められた。医療機関への受診が可能な一方で、発熱外来の設置は未だ進展が無く、市民が適切な医療機関を受診できる体制の整備が急務であるとの認識が浮き彫りとなった。
介護保険制度についても議論が交わされた。人見哲哉議員は、介護保険料が上昇する一方でサービスの充実が求められる現状を踏まえ、特別養護老人ホームの入所待機者が107人に上ることを指摘した。市は第8期介護保険事業計画において、利用者負担を抑える施策を継続していく方針を表明したが、介護従事者の確保策についても具体的な施策が必要であるとの意見がありました。
さらに、エゾシカの生息状況についても言及があり、市長は捕獲目標を110頭に設定し、実施している方針を語りました。射撃の安全性を重視しつつ、今後の自然環境も踏まえた捕獲策を検討する必要があることが強調されました。
また、補聴器購入への助成制度については、全国的に行政が取り組んでいる事例が増えている中、北広島市としても独自の制度を設けるべきとの意見が出され、今後も制度の充実が進むことが期待されています。
このように、定例会を通じて様々な課題が提起され、市民のニーズに応えるべく、多角的な視点からの政策の見直しと実行が求められています。