第3回定例会では、複数の議員から市の施策についての重要な質問があり、特にスポーツを活用したまちづくりが議論の中心となった。
今後、地域活性化の一助として、スポーツ振興計画が重要視されていく。特に滝久美子議員が提案した内容では、スポーツの持つ力を地域経済やコミュニティ形成に結びつける取り組みが強調された。市長は、「エルフィンロードを駆使した『ツール・ド・キタヒロ』などの自転車関連イベントが、市外からの参加者を呼び込み、街の活性化に寄与する」と述べた。これにより、来年度の予算策定にもこの方針が生かされると期待される。
さらに、猛暑に対する市の対策も議論された。市内での熱中症の発生状況は、昨年と比べて大幅に増加しており、327名が体調不良を訴えた。特に高齢者への家庭訪問が1,015件あったことが報告された。市長は「広報車による熱中症防止の呼びかけを検討する」と述べ、今後の対策に意欲を示した。公共施設における冷房設備の導入は今後さらに求められ、市内の図書館などでもエアコン整備が急務とされている。
教育現場では、猛暑による学校での対応も求められ、熱中症対策として午前授業への変更が実施された。また、来年度には学校へのエアコン設置を検討する意向が示されたが、導入スケジュールについては模索中で、より迅速な対応が期待される。
人口問題も重要なテーマとして議論され、特に出生数の減少が指摘された。市の施策では、ボールパーク効果や子育て支援が掲げられ、具体的には住宅政策や若い世代の誘致方針が模索されている。また、経済環境の悪化や住宅確保の問題にも言及し、市民ニーズに応える施策が急務であるとされている。このような状況を踏まえ、これからの市の支援策の重要性が改めて認識された。
本定例会を通じて、熱中症対策や人口政策の強化が求められている中、今後の具体的な施策として、行政と市民が共に行動する方向性が重要視される見通しが立った。各議員の提言によって、市政運営の透明性がさらに求められることになる。