令和3年の第2回定例会が行われ、主に市民の安全対策やサービス向上に関する質問がなされる中、特に「避難所運営の人材育成」が注目された。
大迫彰議員は、避難所の運営に関して施設での実践的な訓練が重要であると指摘した。地域住民が実際に避難する予定の施設での訓練を行うことで、避難時に必要な動作を効率よく学べるとの意見が出された。訓練の実施施設として示されたのは市内の小学校や公民館であり、適切なサポートができる人材の育成に寄与する必要性が強調された。
次に「感震式キーボックス」についても議論が行われた。この設置により、避難所の鍵管理を効率的に行うことができ、迅速な避難所の開設が期待できる。市では鍵の管理を工夫する必要を認識しつつも、複数名の職員での対応が中心となる見込みであり、そこで鍵を持つ職員が不在の場合のリスクが懸念される中、具体的な運用方法の検討が求められた。
さらに「ペットの同行避難」や「LINEを利用した防災情報配信」についても具体的な対応が話し合われた。特にペットの同行避難に関しては、災害時にペットを持つ家庭が避難所を利用する際の配慮が必要とされ、受け入れ体制の整備が求められている。周辺住民の理解を得るためには、しっかりとした情報提供とその準備が不可欠である。一方、LINEの導入については、普段から市民に情報提供を行う手段として活用することが意図されており、今後の検討が注目される。
水道検針の自動化に関しては、効率化が進められ、高齢者の見守りサービスの実現へと繋がる可能性も示唆された。自動化が進む中で、他自治体の事例を参考にしつつ、新たな市民サービスの創出に向けた取り組みが期待された。
IT人材の確保に関して、デジタル化が進む現代において、特に重要であるとの認識が共有された。この背景には、デジタル社会の構築に必要な人材がこれからもますます求められるという現状があり、前倒しでの取り組みが必要とされている。また、キャッシュレス化の推進についても、市民納税のさらなる便利化が検討されている。市としては、全国の動向を見据え、市民に利便性をもたらす施策を進める考えが示され、スムーズな施策実行が期待される。
このように、定例会では避難所運営を取り巻く様々な課題や、災害時の市民の便益向上についての充実した意見交換が行われ、今後の施策に関する期待が高まった。