令和5年第3回定例会において、恵庭市議会で医療的ケア児の支援に関する問題が取り上げられた。特に、校外学習における看護師派遣の現状は、保護者による付き添いが必要であるため、参加が制限されていると指摘された。
議員の新岡知恵氏は、医療的ケア児支援法の施行にもかかわらず、恵庭市での支援体制が整っていない現状を批判。市の教育委員会は、巡回看護師を通じて、主に学校内での支援を行っているが、校外学習などでは制度が整備されていないため、支援を受けられない可能性がある。
また、宿泊を伴う活動では、特に医療的ケアが必要な児童に対する安全確保のために看護師派遣が求められているが、実体制に欠けているため、保護者が自費で看護師を手配しなければならないことが問題視された。新岡氏は、当該家庭への説明不足や制度の整備が遅れていることを指摘し、全庁的な支援体制の構築を求めた。
さらに、障がい者対応についても質問がなされ、自助努力との連携が欠かせないことが強調された。自治体として福祉避難所への様々なアクセスや受入れ体制の整備も進めているが、依然として様々な課題が残っている。特に、災害時の避難行動要支援者に対する優先的な支援が求められており、具体的な対応策の策定が急務である。
新岡氏は、医療的ケア児に対する環境整備を早急に進めることと共に、障がい者の避難支援においても、当事者の意見を反映させるワークショップ等の場を設けて、より効果的な避難行動計画を構築する必要性を訴えた。