令和5年第3回恵庭市議会では、柏野大介市議と澁谷敏明市議が、それぞれの質問を通じて、恵庭市の取り組みについて意見を交わした。
柏野市議は、多様性を認め合う社会の実現に向けて、性的マイノリティを対象としたパートナーシップ制度の創設や、学校における多様性の保障について質問を行った。
原田市長は、パートナーシップ制度について「現在、札幌連携中枢都市圏の圏域市町村における自治体間連携について協議を始めており、その経過を見ながら判断して参りたい」と述べており、近隣市の進展を踏まえた対応を検討中であると強調した。
一方、柏野市議が障がい者虐待の防止について行った質問では、虐待通報の対応や調査委員会の目的について言及。伊東保健福祉部長は「障がい者虐待の通報があった場合の対応を行っている」と説明し、これまでの虐待通報件数と認定された件数についても説明した。
澁谷市議は、恵庭駅前エリアにおけるにぎわい創出について質問し、商店街との連携を通して地域の活性化を図る意義を訴えた。原田市長は、「恵庭駅周辺は、非常に可能性のある場所である」とし、今後は民間事業者との連携を通じて新たな取り組みを進めていく考えを示した。
さらに、子育て支援に関する質問では、幼児教育や保育環境の整備についても議論が行われ、市内の保育士確保対策等が問題視された。内山子ども未来部長は「市内の保育士確保が重要であり、今後も様々な施策を実施していく」とし、支援対象の拡大や育児休業取得促進の取り組みを継続する意思を表明した。
また、恵庭市公式ポータルアプリ「えにわっか」に関する進捗報告では、ポイント事業の実施状況や利用促進策について、地域活動やボランティアへの参加を促す内容を検討する意向も示された。
このように、今議会では、地域活性化や多様性の保障、子育て支援に関する重要な議題が取り上げられ、今後の政策形成に向けた積極的な議論が行われることが期待される。