令和5年第1回定例会が開かれ、主に予算案や個人情報保護条例に関する議案が審議された。
特に注目されたのは、議案第20号の恵庭市一般会計予算であり、これが原案通り可決されたことは市政運営において重要な意味を持つ。川股 洋一予算審査特別委員長は、「新時代に向けた予算編成がなされた」と述べ、地域振興や福祉への重点配分が評価された。
ひときわ議論を呼んだのは、審査報告第1号で報告された新たな個人情報保護に関する法律施行条例の制定に関する議案である。武藤 光一総務文教常任委員長は、この議案を原案通り可決すべきとの立場を示した。議案に対しては質疑が行われ、新岡 知恵議員が「委員会でどのような議論が交わされたのか」と尋ねると、武藤委員長は質疑内容を説明し、実施機関としての議会の必要性について触れた。これに対して柏野 大介議員は、「不採択となった陳情に対しての詳細な議論が不足している」と指摘した。
また、ハラスメント根絶に関する決議案も混乱をもたらした。議会運営委員会における討論が展開され、特にハラスメント行為とその認識についてさまざまな意見が交わされた。柏野議員は「根絶の意志を持って決議することが必要だ」と強調し、他の議員はその意義について賛否を分けた。議会の信頼回復が急務となっている中で、アンケート非回答問題なども指摘され、議員としての自覚が問われる場面が見受けられた。
さらに、決議を持って再発防止策として具体的な行動が求められたが、社会全体の意識改革が不可欠との認識が深まった。議会は市民に対する説明責任を忘れず透明性を保ち、誠実に対応していく姿勢が求められている。これらの流れを受け、今後の議会運営がどう変化していくのか注目されるところである。
最後に、改選期を迎える議員たちへの感謝の意が表明され、原田市長も市政運営に対する市議会の尽力に謝辞を述べた。市民の期待に応える形でのスムーズな運営が継続されることが願われる。