恵庭市の令和3年度第1回定例会において、様々な都市政策が議論された。
特に注目を集めたのは、市内賃貸住宅の空き家問題である。近藤経済部長は、市内の賃貸住宅の空き家数について、過去数年の推移を記述した。具体的には、平成30年度の空き家数が2910戸に達しているとの報告があり、これに対して、今後の住宅政策が重要視されるべきであると指摘された。
加えて、恵庭市住生活基本計画に基づく民営借家施策と公営借家施策の進捗についても触れられた。特に、民間賃貸住宅の有効活用が求められる中、具体的な事業の状況について尋ねられる場面も多く、業者とのヒアリングが重要視されるとの答弁もなされた。これにより、地域の賃貸住宅市場が活性化し、空き家問題の解決に貢献できる可能性が考慮されている。
また、長期的な視点から、柏陽団地の建替え計画が議論され、現入居者に対する移転案としての借上げ型市営住宅の可否も検討されることとなった。部長は、今後の改定に向けて、詳細な意向調査を実施し、民間賃貸住宅の利活用を模索する意向を示した。一方、入居者の移転希望や空き家情報を早期に把握する必要が指摘され、地域住民とのコミュニケーションが重要視された。
市長は、公共事業や賃貸住宅施策の推進が、地域経済の活性化につながることを強調し、住生活基本計画の見直しや新たな施策の導入に意欲を示した。特に、国の指針を踏まえた積極的な実施が求められ、これに対する準備が進められている。市内の民間業者との連携を強化し、新たな住宅政策を積極的に推進することが市の未来にとって重要であるとの見解を強調した。
今後は、柏陽団地の移転予定者や空き家情報、地域住民の声を丁寧に受け止め、円滑な移転を進める必要がある。土地利用の効率化や条例の改定を進め、新しい政策形成に寄与するための取り組みが求められている。一方、柏陽市営住宅は遅れた計画性を持っていることから、基盤整備が急務とされ、全庁的な視点からの協力が必要である。