令和元年第4回定例会において、高齢者の安心な暮らしや安全なまちづくりが重要なテーマとなった。特に、高齢者の介護予防については、前田孝雄議員が具体的な施策を問いかけた。まず、高齢者が安心して暮らせるまちづくりについて、前田議員は介護予防・日常生活支援総合事業の進め方に言及し、担い手の確保の重要性を強調した。原田市長は、介護予防事業の取り組みの効果として、恵庭市の要介護認定率が全道の中で最も低いことを挙げ、いきいき百歳体操の効果に一定の信頼を置いていると述べた。しかし、科学的根拠に基づく分析が不足していることも認めており、今後の調査研究を進める必要性を強調した。
次に、安全・安心なまちづくりについての話題に移り、高齢者の運転免許証自主返納を促進する施策に関する質問が投げかけられた。前田議員は、自主返納者が持つ懸念や理由を問い、過去10年間の交通事故件数や返納状況に関するデータを要求した。広中生活環境部長は、65歳以上の交通死亡事故が恵庭市で7件発生していることを示し、周辺自治体の自主返納施策の実態を調査していることを明らかにした。また、防犯カメラ設置補助制度に関する意見も交わされ、町内会の参加動向や予算の配分についての懸念が示された。
観光振興に対する議論も盛り上がった。柏野大介議員は、道と川の駅整備や花の拠点整備について、市民参画の重要性を再確認した。過去のワークショップ参加者数と比較して、現在の市民参加者が少ないと指摘し、より多くの市民参加を促進する必要があると主張した。行政の政治的中立性についても言及があり、講演会の講師選定が特定の政党支援に繋がる恐れがあるとの意見が示された。特に、手話言語条例のフォーラムにおける講師選定過程が問題視された。
このように、議会では高齢者支援や安全なまちづくり、地域活性化に関する具体的な施策や問題が次々と浮き彫りになり、地域の未来を見据えた積極的な取り組みが求められている。