令和6年6月19日、恵庭市議会の第2回定例会が開催され、主に交通安全や消防行政、教育制度に関する質問が行われた。特に、交通安全の重要性が強調され、自転車事故防止のための取り組みが議論された。
石井美季議員は、自転車の交通安全について質問し、交通死亡事故の発生を懸念した。また、自転車におけるヘルメット着用の重要性についても言及し、具体的な取り組みを求めた。
原田市長は、ヘルメット着用を促進するリーフレットの配布や、交通安全教室の開催により自転車利用者の意識向上に努めていると述べた。さらに、茅野生活環境部長は、自転車の利用状況やヘルメットの着用率についてデータを示し、ヘルメット着用の義務化が進む中での市民の意識を高める必要性を強調した。
具体的には、北海道全体のヘルメット着用率が低迷しており、その理由には、利用条件や周囲の影響があると指摘された。一方、教育部門でも、交通安全教室などを通じて子どもたちへの啓発活動を行い、ヘルメット着用率の向上が求められている。
次に、矢野浩章議員からは教育行政に関連する質問があり、老朽化した学校施設の問題が取り上げられた。恵庭市の学校施設長寿命化計画の見直しに関する必要性が語られ、教育現場の状況が十分に反映されるべきとの意見が出された。教育長は、計画の見直しには現状の把握が重要であり、特に高齢者の増加にも配慮が必要であると回答した。
消防行政についても言及され、住宅防火対策の重要性が強調された。具体的な課題としては、住宅用火災警報器の設置率が76%に達しているものの、火災そのものの件数は依然として多く、それに対する対策が急務である。
最後に、企業誘致に関して、原田市長は自市の立地環境の良さを背景に多数の企業からの引き合いがあり、企業誘致の推進基本方針を策定したことを報告した。今後は工業用地の確保が重要な課題として挙げられた。各業種の多様な働き方を供給することが求められ、行政として連携を強化する考えが示された。
このように、多くの議題が取り上げられた今回の議会では、市民の生活の安全や教育環境の整備、企業誘致の促進が今後の重要な課題として浮き彫りになった。