令和5年9月22日に行われた恵庭市議会第3回定例会では、まちづくり行政や市民の移動手段の利便性が議論された。特に注目を集めたのは山田市長の報告で、今後の戦略が示された。
矢野浩章議員は、まちづくりにおけるイベントの重要性を訴えた。彼は「市民の楽しみに触れる機会がなくなってきた」と指摘し、行政側のサポートが不可欠だと述べた。市長はこの意見を受け、「恵庭イベント推進委員会との協議を通して、今後もイベントを展開していく」という考えを示した。
また、島松駅周辺の開発についても強調された。駅周辺は、今後の都市計画の中で整備され、「バリアフリーや商業施設の拡充が期待される」と原田市長が述べ、住民の利便性向上を目指した取り組みについて報告した。特に、ラピダスの進出に向けた施策が注目されている。
一方で、市民の移動手段の確保についても議論が行われた。特にエコバスに対する需要が高まりつつあるとされ、野村生活環境部長は「エコバスの利便性を向上させるため、市民の意見を反映した運行見直しを行う」と語った。
また、タクシー不足が深刻な問題として挙げられ、江川経済部長は「国や北海道との連携を強化し、タクシー事業者への支援策を促進する必要がある」と述べた。地域公共交通全般に対する対応が急務とされる。
熱中症対策についても厳しい現実が報告された。今年の夏には熱中症と見られる救急搬送者が増加しており、特に公共施設のエアコン設置について課題が指摘された。市当局は「老朽化した公共施設でも新たに冷房設備を設置することが必要で、財源の確保が課題」としつつ、改善に向けた努力を続ける意向を示した。
文化芸術への取り組みも重要なテーマとして議論され、市民の文化活動を支援するイベントや施策の拡充が求められている。文化芸術活動の周知方法についても、狩野教育部長は「チラシやポスターをまとめて見やすくする仕組みを作る」と語った。市民参加型の文化や芸術の推進が奨励され、未来の施策に期待が寄せられている。
全般的に、恵庭市ではまちづくりの多角的な視点からの施策が進行中であり、市民の声を反映しながら、将来的な発展に貢献する努力が続けられている。