恵庭市議会において、保健福祉行政に関する一般質問が行われた。主要議題は、相談支援体制の充実、軽度・中等度難聴児への補聴器購入費助成制度の拡充、視覚障がい者の外出支援であった。特に、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた社会において、地域共生社会の実現に向けた支援体制の整備が強調された。
原田市長は、社会福祉法改正について言及し、地域住民の多様なニーズに応えるため包括的な相談支援体制の構築を進める考えを示した。この中で、複合的な相談があった場合には、担当課や関係機関と連携して対応する体制を強化していく。
さらに、軽度・中等度難聴児への補聴器助成制度の現状についても触れ、今年度の利用実績は5件で、周知や制度拡充の必要性が強調された。市内の各市町と比較しても、特にニーズが高まっている部分についても検討していく意向が示された。
視覚障がい者の外出支援についても、同行援護サービスの利用が減少している理由として、視覚障がい者の自立支援が進んだことが挙げられた。利用促進のためには、ガイドヘルパー養成講座などの人材育成に努めるべきとの意見も出された。
音響式信号機の設置状況については、市内に15基設置されているものの、最後の設置は2010年であることが報告された。新たな設置要望や点字ブロックの整備についても、引き続き関係機関と共に進めていく必要がある。
また、事業承継や人材確保に関する調査結果も示され、軽度・中等度難聴児に対する社会的な支援が求められていることが明らかになった。市は今後も、こうした政策実施を通じて住民の生活向上を目指していく方針だ。