令和3年12月8日、千歳市議会の第4回定例会が開かれ、一般質問が行われた。議員たちは市の重要課題について質疑し、特に人口問題や高齢者支援に関する施策の道筋を探求した。
まず、落野章一議員が千歳の人口問題に関する質問を行った。千歳市の合計特殊出生率に関するデータを引用し、過去3年間の出生者数と死亡者数について詳細な数字を示した。山口市長は、過去3年間のデータを説明し、出生者数が死亡者数を下回る傾向にあると認め、人口増加のためには社会的な施策が不可欠であると強調した。
続いて、落野議員は国民年金制度の現状と高齢者への影響について質問した。特に、年金掛金の納付状況や、免除者の増加問題が指摘され、山口市長は、令和3年10月末現在の納付率や免除状況について具体的な数字を示し、適正な制度運用が課題であると認識していると回答した。
次に、議論は高齢者支援に移った。議員たちはケアハウスの数や利用者への支援体制に関心を寄せた。山口市長は、現在千歳市内には1件のケアハウスが存在し、今後も必要な事業を拡充していく方針を示した。
観光行政につきましては、観光行政の新たな取組として、支笏湖地域のアドベンチャーツーリズムが紹介された。地域特性を活かした観光振興策を進める方針が示され、来年度の実施計画について具体的な内容が紹介された。
さらに農林行政については、野生動物による被害の増加が問題視された。特にアライグマの捕獲状況や鹿による農業被害について分析が行われ、解決策として監視カメラ等の導入が望まれるとの意見が出た。
最後に、障がい児教育行政では、医療的ケアを必要とする子供たちへの教育支援が重点的に議論された。教育長は、「医療的ケア児支援法」の施行を受けた制度運用について、充実した教育体制を構築する考えを示した。
今年度も議員たちは様々な現状を把握し、必要な施策の検討を重ねている。千歳市の未来に向けた施策展開に町民からの期待が寄せられていると言えよう。