令和3年第3回千歳市議会が開催され、一般質問が行われた。女性の視点を生かした防災対策や、新型コロナウイルス感染症への対応について多くの意見が交わされた。
公明党の平川美由紀議員は、大項目1の女性の視点を生かした防災対策について質問し、特に地方防災会議における女性委員の割合がなぜ低いのかを指摘した。2020年の調査によると、全国の市町村防災会議における女性の割合が8.8%であり、女性参画の重要性を強調した。平川議員は特に、徳島県の成功事例を示し、女性委員の登用を進めるよう市に求めた。
山口市長は、千歳市防災会議の現在の女性委員の割合が約8%であることを説明した。市長は「今後も引き続き女性委員の登用へ努める」と述べ、地域防災計画の策定において多様な視点を反映させる重要性を強調した。
また、平川議員は防災危機対策と男女共同参画推進の連携についても質問し、行政組織における女性の参画がいかに防災対策の充実に寄与するかを説明した。これに対し、山口市長は、男女共同参画の視点を取り入れた防災体制の確立に向け、今後も防災基本計画を修正していく必要があると答えた。
次に、女性デジタル人材の育成についても関連した質問がされた。特に、デジタル人材不足に伴う女性の無職や低賃金問題が指摘された。平川議員は、長野県塩尻市のデジタル人材育成の取り組みを見習うべきだと主張した。市長は、千歳市でもデジタル職業訓練協会が訓練を行い、女性向けの支援に注力していることを説明した。
さらに、新型コロナウイルス感染症対策の質疑も行われ、今野政恵議員が自宅療養者への支援体制について質した。山口市長は、自宅療養者に対し、健康観察や生活支援の取り組みを進めているとした。また、ヒトパピローマウイルスワクチンの接種については、接種率の低迷を受けて、今後の支援について検討していくとした。
最後に、議会では市民の防災意識を高めるために、防災に関する情報の周知徹底も課題とされており、充実した防災体制の整備が急務であることが確認された。