令和2年第3回定例会では、新型コロナウイルス感染症に対する取り組みがメインテーマとして語られた。議会では、山口康弘議員が新型コロナ対策およびそれに流れる社会福祉の状況について質疑を行い、市長も詳細に応じる場面が多かった。
まず、山口議員は新型コロナウイルス感染症対策として、ウイズコロナ期を見据えた千歳市のロードマップについて質問を行った。市では、アフターコロナを意識し、長期的な観点での対策強化を進めていると強調された。市内での感染者数は最大時に増加したものの、現在は落ち着いており、感染対策ハンドブックが整備され、事業者への情報配信も行われている。
次に、社会福祉についての質問が続いた。山口議員は、「高齢者や障がい者介護への対応が喫緊の課題」と述べ、現場の負担や健康の維持に関する問題について指摘した。市長は、介護事業者と連携し、特別給付金を通じた支援を実施していると答えた。特に、感染拡大リスクを考慮し、通所介護事業所が休業した事例もあり、再開に向けた目標が掲げられた。
また、保育士への支援についても触れられた。コロナ禍で懸命に働く保育スタッフに対して、市長は国主体の慰労金支給について、要望を継続していると述べた。さらに、緊急サポートネットワーク事業においても、収入減に直面している家庭に向けて、利用料の助成が行われる。
その後、商業についての質疑もあり、山口議員は事業者への資金融資や給付金の活用について評価した。市は、これまでに54億円以上を資金支援として提供した実績には一定の納得感を示している。市の対応策は迅速であるとされ、特に長期化する感染症に対する経済的支援を行っていく必要があると認識されている。
議会は、疫病と長期的に共存する時代に向けていかに持続可能な施策を打ち出せるかに期待を寄せている。市長は、適宜新たな支援策を模索し、地域経済や住民サービス向上を図る方針を示した。次回も新型コロナウイルス感染症対策が議題に上がる可能性が高い。