令和5年9月28日に行われた千歳市議会第3回定例会では、交通や教育行政に関する重要な議論がなされました。
丸岡伸幸議員が交通行政について、その運営状況に触れる中で、千歳相互観光バスのストライキが市民に与えた影響を懸念しました。ストライキによって、約1,500人が通勤や通学に多大な支障を被ったことが報告されました。議員は、同社による不正整備や不法投棄の事例を挙げ、行政として適切な対処が求められると訴えました。これに対し、横田市長は、市の立場から北海道運輸局と協力し、法令遵守を徹底する責任を果たしていくと述べました。
もう一つの重要なトピックとして教育行政が挙げられました。給食費の無償化が検討されており、丸岡議員は政府の少子化対策にも寄与するこの政策の重要性を強調しました。千歳市でも多くの市町村で独自の無償化が進んでおり、市長はこの流れを意識して対応を進める必要性を認めました。また、小中学校のエアコン設置についても、猛暑による健康被害防止の観点から早急な対策が求められています。丸岡議員は、環境改善のため、事業費の確保策を提案し、専任の部署で関連施策を進めることの重要性を訴えました。
ラピダス社の進出に際し、市は環境への配慮を懸念する市民の声を受け、モニタリング調査を強化することを決定しました。市民が安心して生活できる環境を守るためには、企業の責任も問われることが明確になりました。横田市長は、ラピダス社でも環境保全に配慮した設計がなされていることについて理解を求めましたが、まだ不安を抱える市民も多く、行政の透明性が求められています。
また、自衛官の募集についても質疑がありました。市民の個人情報が自衛隊に提供される件に関連し、名簿の取り扱いや周知方法について透明性が求められました。市は、必要に応じた広報活動を進め、個人情報の取り扱いに対する市民の信頼を築く必要があることを再確認しました。
この定例会では、市や市民が直面している現実的な課題が提起され、未来に向けた取り組みが強調されました。市として、様々な観点から市民の安全・安心を支える施策が一層求められることでしょう。