令和3年第3回定例会の一般質問が行われ、今期では新千歳空港の防音工事と、千歳市のデジタルサービスに焦点が当てられた。
質問を行った北原偉男議員は、新千歳空港の発展に伴い、周辺住民への騒音対策が必要であると述べ、防音工事の進捗状況の確認を求めた。
特に、長期の間において増加する騒音の影響を受けている住宅に対する防音工事の進捗については、一般住宅での実施体制が整っているものの、件数に対して進捗率は28.1%とやや低調であることが明らかにされた。
山口市長は、令和3年度の進捗状況に関して具体的な数値を示し、一般住宅116件、集合住宅10件が今年度中に実施される予定であることを明らかにした。
また、特に高齢者優先枠が設定され、申込み状況や進捗についても触れられ、申し込みが行われた世帯の約20.2%が工事を終える見込みとされている。市長は、この枠について今後の募集は考えていないことを示しつつ、個別対応へ切り替えていく方針を強調した。
次に、デジタル機器の普及と電子行政サービスについての質疑が行われた。議員は、行政サービスのデジタル化の遅れを指摘しつつ、デジタル機器に不慣れな市民への対応強化を求めた。
市は高齢者を対象とした支援講座の実施について述べ、更なる普及活動を進める意向を示した。また、行政手続きのオンライン化に関しては、地方自治体の動向を受けつつ、今後の整備計画に向けた取り組みが進行中であるとした。
最後に、他の重要な議題として水道料金の改定250円が取り上げられた。新型コロナの影響を考慮し、一時的な料金改定の見送りがあったが、経営基盤の強化のためには2026年度までに引き上げは必要であるとの意見が述べられた。
千歳市は、引き続き市民の生活環境を守るため、空港関連の防音工事や、デジタルサービスの推進に取り組んでいく方針を示している。また、新たに世界文化遺産に登録されたキウス周堤墓群の受入れ環境整備も急務で、整備計画の進捗が期待される。