千歳市議会は、令和2年3月9日、第1回定例会を開催した。
会議では、様々な議案や報告が審議され、その中で専決処分の報告が行われた。市長からの専決処分には、工事請負契約の変更や損害賠償額の決定が含まれていた。
報告第10号では、防災行政無線デジタル化整備工事に関する契約が変更され、請負金額が2億5,983万7,200円から2億5,018万2,000円に減額されたと佐々木総務部長が説明した。この減額には、実地調査の結果、受信機の設置予定数量が減少したことが影響している。
また、報告第11号も同様に、屋外子局設置工事の契約が変更され、請負金額が3億8,877万8,400円から3億8,885万5,400円に増加した。この理由は、撤去工事による産業廃棄物等の重量が増加したことに起因しているとされる。
次に、報告第12号では、蘭越浄水場での事故による損害賠償額として、20万8,406円が決定された。事故は、塞がったスノーポールによるものであり、市側の過失が認められたため、深くお詫びしたと佐久間水道局長が述べた。これを受けて、今後の施設維持管理の適切な取り組みが求められている。
審議された議案は、千歳市工場立地法準則条例の制定や、シルバーおでかけパスの利用拡大の請願書があった。シルバーおでかけパスに関しては、高齢者の外出機会を増加する重要性が指摘されつつも、運賃の減収によるバス事業者への影響が懸念され、不採択とされた。
予算案についての説明も行われ、令和2年度千歳市一般会計予算は496億265万8,000円とされた。昨年度と比べて約10.1%の増加であり、特に市税や地方交付税の増が予想されている。
さらに、様々な会計別の予算も同時に審議され、地域医療や防災など、多岐にわたる施策が盛り込まれた予算が承認された。これにより、今後の千歳市の発展と市民サービスの向上が期待される。議会終了後、議長は議会の運営に関する報告を行い、次回会議の日程を示した。