令和3年第3回定例会が千歳市議会で開催され、市の消防行政や教育行政に関する重要な質問がなされました。
松隈早織議員は、消防行政についてまず火災件数の増加や高齢者への影響を指摘し、具体的なデータをもとに市に対策を求めました。特に令和2年度の火災件数は32件であり、全国平均に対して厳しい状況であることを強調しました。関連して、千歳市内の高齢者火災件数や被害状況、また消防用設備等点検の報告率が低いことにも言及し、改善策の提示を求めました。
これに対して山口市長は、火災の傾向として、たばこや配線器具による出火が多いことを述べました。また、消防用設備点検の報告率は、令和3年6月には37%に上昇したが、全国平均には及ばないと認識を示しました。市では、報告を行うためのアプリの導入を促進し、点検報告の環境整備を進める意向を明言しました。
次に、松隈議員は応急手当の普及啓発について質問しました。新型コロナの影響で救急現場の対応が難しい状況を取り上げ、応急手当の知識を市民に広め、消防職員以外にも普及員の養成を進める必要性を訴えました。市長は、普及員の育成において受講者が減少している現状を理解し、受講日程の分散化を図る方針を示しました。
教育行政に関しては、電子図書館の推進や生徒一人一台端末の活用についても質問があり、地域格差を無くすための施策が求められました。教育長は、デジタルトランスフォーメーションの流れを受けて、小中学校でのICT教育を推進していると述べ、全生徒が学ぶ環境を整えていることを強調しました。
また、埋蔵文化財センターのデジタル化についても取り上げられ、登録された遺跡群の情報発信やデジタルアーカイブの重要性が指摘されました。市は、今後も市民へ魅力を広く周知し、文化財の保存と継承に努める考えを示しました。
市議会では多様な議題が挙がり、市民生活を向上させるための具体的な施策が練られている。今後の対応が期待されます。