令和元年の第2回定例会では、旭川市のさまざまな地域課題について、議員による一般質問が行われた。
特に、ひぐま議員は住宅からの排水と災害時の浸水についての関連を指摘した。近年普及している無落雪屋根やスノーダクト方式の屋根が、雨水管と汚水管の誤接続に影響を与えていることは、浸水被害を引き起こす要因となっている。
この設計上の問題について、上下水道部長の富岡賢司氏は、スノーダクト方式の住宅の建設は昭和40年代中頃から始まり、現在の水道局では新規の接続工事申請では、その約17%がこの方式であると語った。また、雨水と汚水を適切に分ける必要があると強調した。
江川議員は、子供食堂の現状について質問を行った。江川議員は、必要としている子どもたちにサービスが届いていない現状に懸念を示した。子ども食堂に参加しない理由として、親が許可をしないことや、周囲の視線を気にして参加できない子どもたちがいると指摘された。中村子育て支援部長は、子ども食堂の活動が、多様であることやその数を把握しており、支援を拡充する必要性を認めた。
また、石川厚子議員は、給付型奨学金の創設について質問を行った。中村子育て支援部長は、給付型奨学金制度が子供たちが安心して教育が受けれるよう、施策が進められていることを説明し、経済的負担を軽減する重要性を強調した。
市立旭川病院については、経営の現状が報告された。病院事務局長の浅利豪氏は、医療現場の改革が重要であると認識すると述べ、収益の増加と経費削減に向けた取り組みを継続する必要性があるとした。特に、整形外科や産婦人科における医師確保の問題について課題が提示された。
最後に、旭川市の危機管理マニュアルについても言及があり、災害時の対応策や市民の安全を守るために取り組む必要があることが強調された。市の災害時対応に対する円滑な運営が求められる。市民の命を守るため、引き続きの取り組みが求められる。
今後への提案として、各議員から文化振興や新幹線延伸の重要性についても示され、地域振興や市の発展に向けた強い意志が表明された。
全体を通じて、市の施策が地域の多様なニーズに応じたものになりつつあることが分かる一方で、まだまだ改善の余地があることも浮き彫りになった。また、行政、市民、教育機関が共に協働する姿勢が求められている。