令和3年の旭川市議会定例会は、新型コロナワクチン接種の進捗や消防団の活動、さらにはヤングケアラーなどの社会課題について議論を行った。
特に、ワクチン接種については、中村のりゆき議員が、接種の遅れや計画の見直しの必要性について質問し、保健所の長谷川伸一氏は、接種体制を改善する取り組みを報告した。それによると、接種希望者が急増し、計画が調整を余儀なくされたとのことである。市の接種率は他自治体に比べて遅れをとっていたが、今後の予定では接種回数を倍増する計画も示された。
消防団についての議論も盛んに行われた。中野ひろゆき議員は、団員数646名の現況を踏まえ、地域における消防力向上の重要性を強調した。消防長の中農潔氏は、特に高齢化が進む中での団員の活動について、重い装備の軽減策や、タンク車の配置基準に関する課題を指摘した。また、東旭川地域の老朽化した消防設備についても具体的な改善策が必要であると認識を示した。
さらに、ヤングケアラーに関しては、子育て支援部の中村寧部長が全国的な調査結果を引用し、本市でも実態の把握と支援が必要であると述べた。これに関連し、認知症の進行を予防するためにも、活動の重要性が増していると指摘された。
いじめ問題も討議の焦点となり、教育委員会は子どもたちの安全を確保するため、いじめの早期発見と未然防止策の重要性を再確認した。特にSNSを活用した相談事業の導入が効果的であるとの意見に対し、市長も対応を強化する方針を示した。