令和4年12月12日、旭川市議会で行われた第4回定例会では、様々な議題が取り上げられた。特に、高齢者や障害者に関する虐待問題、農業の振興策、観光施策、私有地の問題、歩道の整備、プラスチック資源循環促進法についての議論が注目された。
高齢者虐待問題においては、相談窓口の整備や通報制度について議論され、特に虐待件数が減少しているわけではないことが確認された。福祉保険部保険制度担当部長の松本賢氏は、相談件数はここ数年間で全体的には維持されていると述べ、特に新型コロナウイルス感染症の影響で、精神的な負担が増加していることが指摘された。
同様に、障害者虐待に関しても同様の流れがあり、相談は地域の相談窓口を介して行われる。市の支援体制は整備されつつあるものの、依然として課題が残るとのことだ。このような問題は、地域社会全体の意識改革も必要である。
農業については、旭川市がもつ農業資源の新たな展開として、サツマイモの育成が話題となった。現在、米に次ぐ新しい特産物としてサツマイモが注目されており、今後の生産体制の整備が期待されている。チュウリップのような新たな変化を求められる時代で、他産地に負けない強みをつくり出すための取り組みを進めるべきであるという意見が挙がった。
観光施策については、特にインバウンド需要の回復が期待されており、海外からの観光客誘致のためのプロモーション活動が行われている。特に、今津市長のリーダーシップの下で、韓国や台湾などへの訪問も行われ、旭川空港の国際線の再開に向けた要望が行われているとのことだ。
最後に市道における私有地の問題については、全市道における私有地の管理状況が把握できておらず、今後はどういった整備が必要かについても議論が進められている。特に、整備が滞ることによる交通の支障や安全対策が求められており、地域住民からの協力を得るための取り組みが重要であろう。
こうした多岐にわたる議題の中で、市民とともに豊かで安全な旭川をつくり上げていくための意識と行動が求められていることが再確認された。