令和4年6月15日、尾道市の議会が開催され、一般質問が行われた。市長の平谷祐宏氏は、ロシアのウクライナ侵攻について強い懸念を示し、即時中止を求める抗議文をロシア大使館に送付したことを報告した。さらに、ウクライナ避難民受け入れの具体策についても触れ、生活基盤の確保を最優先事項とする方針を表明した。
次に、因島と生名島を結ぶ架橋について前田議員からの質問があった。平谷市長は、この橋の必要性を認める一方で、現時点では具体的な構想は持っていないと答えた。具体的な事業は地域のニーズを反映させる必要があるため、慎重に進めるとのことであった。
文化財行政に関しては、旧本庁舎や公会堂の解体への非難が上がる中、平谷市長は文化財の保護に対する市のスタンスを明言した。市が過去に改修等の支援をする機会や積極的な取り組みを行ってきたとしつつ、今後も文化財の適正な管理を続ける必要性を強調した。
また、市内での子育て支援に関する質問も多数挙がり、授乳室やおむつ替えのスペース設置が求められた。平谷市長は、公共施設における子育て支援スペースの拡充に向けて取り組んでいるとし、今後の整備計画について言及した。特に、子育てアプリ「おのはぐ」にて授乳室の検索機能追加についても前向きな検討が進められている。
最後に、ふるさと納税に関する新たな提案があり、観光客をターゲットにした自動販売機型ふるさと納税の導入を検討することが発表された。宮地議員は、これが観光促進と共に税収増にも繋がる可能性を指摘し、市長も前向きに検討していく意向を示した。全体を通じて、尾道市議会は地域活性化と市民サービス向上に向けた意識を新たにし、次回の施策に活かしていく姿勢を見せた。