令和5年第6回尾道市市議会定例会が12月8日に開催された。この日は一般質問が行われ、さまざまなテーマについて活発な議論が交わされた。
手話普及に関する質問では、二宮仁議員から、手話言語条例の施行を受けた市の取り組みについて尋ねられた。平谷祐宏市長は、手話奉仕員の養成講座を実施していることや、聴覚障害者を支援するボランティア団体との連携を強調した。特に、地域の手話サークルを通じた交流の重要性が指摘された。
続いて、アニメ聖地に関する議論が展開された。二宮議員は、尾道市でのアニメの聖地巡礼を観光資源として活用する方策を提言した。市長は、アニメ作品が尾道の風景に悪影響を与えないよう、情報発信を進める意向を示した。
小中学校跡地の活用に関する質問も活発に行われた。新しい校舎の建設が決定したことで、旧校舎の役割について地域の意見を反映する考えや、耐震化の必要性について議論された。教育長は、地域のニーズを基にした慎重な検討が必要であると回答した。
また、データセンター誘致についても盛り上がった。二宮議員は、三原市が誘致したデータセンターの成功例を挙げ、尾道市でも取り組むべきと訴えた。市長は、データセンターが地域の雇用創出に寄与することを期待し、誘致活動を継続する姿勢を示した。
尾道の紅葉観光の振興についても話題に上がった。市長は、尾道の自然な景観に溶け込む紅葉の魅力について再認識し、観光業者などと連携して周知していく意義を述べた。
敬老優待乗車証制度に関する質問も議論になった。タクシー利用券の増額について、多くの市民から需要が高まっていることを市長も理解し、今後の検討に含める考えを示した。
最後に、新型コロナワクチンの摂取やその危険性について、議論が交わされた。ワクチン接種の副反応による報告件数が市内で増加しているとの指摘があり、その調査と対応についても言及された。市は国の方針に従いつつも、市民の健康調査の必要性を認識していることを強調した。
今回の議会では、市民生活に直結する重要なポイントが多く報告され、地域の声がしっかりと市政に反映されることが期待されている。