尾道市議会令和3年第2回定例会が6月17日に開催された。議会は一般質問をメインに構成され、様々な重要事項が取り上げられた。
吉和議員は、児童虐待防止対策の強化について質問した。市は、ここ数年、新規相談件数が減少傾向にあるが、面前DVに起因する通告が増加している現実を踏まえ、児童福祉司の配置やスーパーバイザーによる制度強化を進めている。さらに、令和4年度には子ども家庭総合支援拠点を設立し、地域での支援強化を目指す方針を示した。
また、子供の体力格差問題も議題に上った。教育長は、家庭環境が体力に及ぼす影響を認識し、学校での体育授業の充実などに努めると答えた。特に、運動部や活動を通じて、子供たちへの指導が重要であると強調した。
さらに、学校のICT環境についても質問があり、タブレット端末の導入効果と課題の現状が報告された。導入の結果、児童の主体的な学びが促進されていることが確認されたが、操作に習熟する必要があった。今後、持ち帰り学習や不登校生への支援が計画されている。
ワクチン接種の進展に関して、市民生活や経済活性化への期待も示された。市長は、ワクチン接種の進捗を踏まえ、適切な方策を実施するとともに、経済支援策として、尾道市の独自施策の充実を図る意向を示した。この中には、観光事業者への支援が含まれる。
危機管理対策として、災害時の避難所での感染防止策も重要視され、行政は受け入れ体制を整備し、今後の災害時に備えて確実な情報発信を目指す方針だ。また、市の職員による店舗利用を促すことで地域経済への影響を軽減しようとの考えも示された。
最後に、町内会組織の在り方が提起された。市長は、地域の課題に取り組みながら、町内会の役割や担い手不足の現状に応じた支援が必要であることを認識していると述べた。今後更に融合した組織活性化に向けた取組が求められている。