令和5年第3回尾道市議会定例会が行われ、議員たちは市政に関する様々な課題に対して一般質問を行った。特に注目を集めたのは、地域経済の活性化や子育て支援施策、さらに観光の振興に関する提案だった。
市議会で主要なテーマに挙げられたのは、観光産業としての夜太鼓の活用案である。宮地寛行議員は、尾道に存在する多様な太鼓文化を駆使して、夜に観光客を呼び込む新たな施策を提案した。公設民営で太鼓が演舞できるホールを設置することで、地域活性化が図れるとの考えを示した。地域の太鼓団体と連携し、観光客に尾道の魅力をアピールする場としての機能を持たせることで、観光客の増加が見込まれる。特に、夜太鼓のイベントが定期的に開催されることで、新たな収入源を生み出し、地域経済の再生が期待されると強調した。
また、村上隆一議員は保育料負担軽減策に関する質問を行った。現行の保育制度の問題点を指摘し、第2子以降の保育料を無償化する制度を提案。特に、兄弟の年齢に応じた保育料のカウント方法についての疑問を提起し、経済的負担を軽減するための具体的な施策を要望した。市長は、国の制度の影響を受けながらも、長期的な視点で子育て支援策を見直していく必要があると述べ、今後の研究を約束した。
中学校給食の早期実現についても、多くの賛同が得られた。中学校全員喫食の実現に向け、因島北エリアを含む全ての中学校での導入を進める方針が確認された。市長は、事業の前倒しを検討していく姿勢も示した。教育長も、早期に給食を開始することができるよう、過去の経験を生かし、取り組む意欲を持っていると伝えた。
尾道市は現在、観光や教育の領域でも積極的に新たな施策を打ち出そうとしている。特に、地域資源を活用した観光振興が、観光業の復興を助ける可能性があり、これからの取り組みに期待が寄せられている。