令和2年第8回12月定例会が開催され、一般質問が行われた。市内の医師不足や地域づくりの進展、さらに旧栗原北幼稚園のコミュニティ利用に関する議論が深まる中、市長の平谷祐宏氏は、尾道市の今後の課題について言及した。市長は、現状として人口減少と少子高齢化、そして新型コロナウイルス感染症への対応に加え、地域の生活環境の質を向上させることが重要であると強調した。
また、岡野斉也議員からは新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響や自殺対策についての質問がなされた。自殺者の増加が懸念される中で、岡野氏は尾道市の自殺対策についてしっかりとした施策が必要であることを訴えた。市長は自殺対策の取り組みとして、相談窓口の設置や啓発活動の強化を進めていると答弁した。
千光寺公園の頂上エリアリニューアル事業については、予定されていた施工者が決まり、来年1月中旬から工事に着手する見込みである。新展望台の完成は令和4年の春を目指しており、バリアフリー化や駐車場の整備も含まれると市長は述べた。旧栗原北幼稚園活用については、教育長より今後の検討とともに、地域コミュニティの場として利用することができないかという期待が示された。
地域づくりに関する提言が幾つかあり、海をテーマにしたレジャー施設や産業団地の造成が求められる中、平谷市長は持続可能なまちづくりの重要性を再確認した。産業団地造成については県との協議が続いていること、市民病院の医師不足の対応とともに、地方の医療の重要性が改めて強調された。さらに、夜間救急診療所の外出問題については、今後の地域医療提供のあり方に影響を与える要因として注視していると市長は述べた。