令和2年第2回尾道市議会臨時会が5月29日午後1時30分に開会された。
開催にあたり、議長の福原謙二氏は、新型コロナウイルス対策を強調し、手指消毒やマスク着用を呼びかけた。議会では、市民及び医療従事者への感謝を込めた拍手が行われ、全27名の議員が出席したことが確認された。
議事は、まず会期決定について議論が行われ、異議なしと認められた。次に、専決処分の報告が一括で行われ、報告第4号から第9号までの専決処分が説明された。総務部長の山根広史氏は、損害賠償や工事請負契約の変更などについて報告した。特に、報告第4号では美木原小学校の防球ネットが原因となった損害賠償について触れ、当該賠償金は8万1,510円であったと説明した。
その後、報告第10号から第18号にかけても専決処分が報告され、新型コロナウイルス関連の補正予算についても言及された。企画財政部長の小玉高嘉氏は、令和元年度尾道市一般会計補正予算を662億6,081万5,000円に減額するとし、特別定額給付金給付に関する内容を明らかにした。
続いて、議案第63号及び議案第64号、議員報酬及び費用弁償等に関する条例の改正が提案された。市長の平谷祐宏氏は、特別職の期末手当20%減額を提案し、「市民に寄り添う姿勢を示したい」と語った。また、議会の建第3号議案においても、全議員の期末手当の20%を減額する案が提出され、議員も同様にこ
の難局に立ち向かう姿勢を示した。
質疑の中では、コロナ感染拡大の影響での補助金や助成策に関する議論が行われ、岡野長寿議員は、事業者への支援の必要性を訴えた。これに対し、新宅康生福祉保健部長は、持続化給付金などの支援策を指摘したが、事業者への支援策についての具体的な議論は深まらなかった。
最後に、議案の審査が行われ、いくつかの議案が可決される一方で、建第4号議案及びその附帯決議案は否決に至った。議会は今後も、新型コロナウイルス対策に関する議論を重ねていく考えを示した。