尾道市議会は、令和3年第3回9月定例会を開催し、各議員の質問に対する答弁が行われた。
特に重要な議題の一つは、太陽光発電施設の適切な設置および維持管理に関する条例制定の検討である。この話題において市長の平谷祐宏氏は、地球温暖化対策と再生可能エネルギーの普及推進が必要であるとしつつ、太陽光発電事業による環境への影響についても言及した。具体的には、過去に森林の伐採や土砂流出が問題視された事例があり、これらを踏まえて新たな条例制定に向けた調査研究を進める考えを示した。
また、改正された瀬戸内海環境保全特別措置法についても答弁があり、長期的な漁業資源の回復のために様々な施策が進められていることが強調された。市長は、水温の上昇や降雪量の減少による漁業不振への対応が重要であると認識しており、官民一体で進められるべきであると述べた。
御調ダムに関しては、降水量が増加した際の川の水位上昇情報の周知が重要であることが挙げられた。これまでの経験から、越流の危険が及ぶ点に関し、市民に対して早急に警告を発する体制の構築が求められている。
さらに、議員らはコロナウイルスの影響下での各種支援についても言及した。飲食業界への具体的な支援施策として、デリバリーの利用やキッチンカー導入に対する助成の提案が行われ、今後の経済回復のために、行政としても積極的に役立つ施策を進めるべきであると強調された。
ここで重要な改善点は、町内会との連携強化である。市民の意見を重視し、町内会長が窓口として行政との連携を深められる体制が求められている。市長は、各町内会に市職員を配置し、より良い形で情報を共有することに意義を見出している。
この議会では、尾道市が今後どのように市民とのコミュニケーションを深め、環境保全や経済支援に取り組んでいくかが注目されている。