令和5年第1回東広島市議会の第6日目は、3月20日に開催された。
本会議では、予算に関する18の議案が討議された。議案第69号「令和5年度東広島市一般会計予算」は945億円規模で、前年度と比べて0.8%の減だった。この予算案は新たな施策を推進し、市民サービスの向上を目指す内容である。
まず、予算特別委員会の委員長岩崎和仁氏が報告したところによれば、予算は「やさしい未来都市」実現に向けた積極的な施策が盛り込まれている。具体的には、子ども支援と多様性を踏まえた対策が重視されている。
一方、議案第69号に対して井藤晴美議員は反対討論を行い、大軍拡や増税を主題に反対意見を述べた。先の安全保障政策がもたらす影響について警笛を鳴らし、安易な予算編成に警害した。
次に、続く議案の中には、介護保険や下水道事業に関する特別会計予算が含まれ、これらも審議された。介護保険においては、特別養護老人ホームの必要性や介護職員の賃上げが求められる中、予算スリム化対応が疑問視された。
また、県内企業の状況を指摘した市民経済分科会の質疑に対して、行政がいかに地域経済を支えられるかが今後の課題であることが示された。この点に関し、議員からは柔軟な実行計画や特別な支援策が必要であるという意見が相次いだ。
さらに、下水道事業予算についても、田坂武文議員が賛成意見を表明し、収入の増加について評価した。旧来の予算編成からの転換案として、柔軟かつ適切な計画実施が鍵となるとされ、今後の方向性が期待される。
この日の議会では、さらに新たな副市長選任に関する同意案も提案され、議会の合意のもとで川口一成氏の選任が決まった。
高垣廣徳市長は、その任期の終了を前に、議会に感謝の意を表し、これからの市民生活の向上に向けた取り組みを引き続き行う決意を語った。議会の委員長報告に基づき、各議案が可決される中、今後の施策への市民の期待が寄せられた。