令和4年12月15日の富岡市議会にて、二つの重要な議題が取り上げられた。まずは、富岡市立小・中学校適正規模・適正配置基本計画についてである。この計画は、少子化の進行に伴い、将来の教育環境を維持するための重要な取り組みであり、地域住民の意見も反映しつつ議論が進められている。市長である榎本義法氏は、教育環境の充実を最重要視した上で、協議会での意見が尊重されるべきだと強調した。他方、適正配置協議会の意思決定が地域の安定を損なわないよう注意を払う必要がある。特に、意見が割れる場合は、教育委員会による住民フォローが重要である。また、地域との連携を大切にし、教育委員会の支援を期待したいとの声も多く聞かれる。
次に、広報戦略についても発表され、広報ツールの見直しが求められている。現在、本市では広報紙やSNSを利用し情報を発信しているが、更新頻度が低いものやフォロワーが少ないものが散見される。そのため、広報活動の質を向上させるための取組が必要との認識が示された。特に、広報紙に関しては、利用者アンケートがほとんど集まっていないのが現状で、効果的な情報発信手段としての機能を十分に果たすことが期待されている。
具体的には、ＳＮＳや広告収入の増加対策、また市民との双方向のコミュニケーションを促進するための広聴活動を充実させることが求められている。本市が掲げる「地域とともにある学校づくり」と「地域づくり」の方針を再認識し、広報活動を通してより多くの市民に参加を促す仕組みを作ることが必要である。
これに加え、耕作放棄地の解消に向けて、経済産業部長の田嶋伸彰氏は新規作物の導入を実行する予定であると発表した。施設園芸における燃油や農薬価格高騰への対応策を既に設けているが、今後も新たな農作物の推奨や、従事者への支援策を検討するとして、特に環境に優しい農業への関心が集まっている。具体的には、地方都市における特色ある特産品の開発を通じて、地域活性化に取り組む意義が問われる。市は、関係機関と連携し、地域アピール活動などを強化する方針である。
移住・定住に関しても過去5年間に145家族410人が市に移住したとの報告があり、主に県内からの移住者が多いことが示された。特に新築住宅や建売住宅が多く選ばれており、移住者の高齢化や職業は会社員が多い一方、自営業としてがんばっている方もおり、魅力ある移住先としての評価が高いことがうかがえる。
今後、各種施策を通じて地域のニーズに応えながら流入人口を維持し、地域の持続的な発展に寄与するためのサポートが引き続き求められる。市の広報や教育施策を通じた市民参画の促進が長期的には求められている。
本日の会議では、これらの重要な議論が行われ、今後の施策の進展が期待されることが強調された。