令和2年12月7日、矢祭町議会定例会が開会された。
出席議員は全員、定足数が満たされている。議長の藤田玄夫氏は、まず会議録署名議員として片野一也氏と大森泰幸氏を指名し、続いて会期の決定を確認した。
今回の定例会では、町長の提案に基づき、議案第68号から第77号までの合計10件が上程されている。最初の重要議案として、町長の佐川正一郎氏が説明した選挙運動の公費負担条例の制定が挙げられた。これは公職選挙法の改正に伴い、今後の選挙での公費負担の範囲を明確にするためのもので、特に選挙運動用自動車及び関連費用が対象となる。佐川氏は、この条例の重要性を強調し、町の透明性を確保するものと述べた。
また、国民健康保険税条例の改正についても説明が行われた。副町長の大串肇氏は、新たな所得基準を導入することで、税負担の公平性が図られると語った。さらには、令和2年度一般会計補正予算についての提案が行われ、補正額6,622万5,000円の増加を申請した。これにより、新型コロナウイルス感染症への対応や地域振興に向けた支出が計画されていることが伝えられた。
議案第70号から第77号はそれぞれ、マクロな視点から地域振興や福祉、環境保全等への配慮がなされていることが重要視されており、補正内容には新型コロナウイルス対策や高齢者医療への支援が含まれていた。特に議案第77号の水道事業会計予算補正では、国道349号改良工事に伴う配水管布設替工事が進められる。これは地域住民の生活基盤である水道事業への投資であり、町の未来を見据えた重要な取り組みであるとされている。
最後に、休会となり、次回は12月9日に再開することが確認された。議長は、今後の議論に向けて準備を進めるよう議員に促し、会議を終了した。