令和2年5月11日に開催された第4回矢祭町議会臨時会では、主に新型コロナウイルス関連の議案が取り上げられた。会議では、予算の補正や感染症対策について貴重な意見交換が行われた。
町長の佐川正一郎氏は、新型コロナウイルス感染症による影響を注視し、町民の安全と生活支援に向けた取り組みの重要性を強調した。特に、感染拡大に伴う経済的不安を受け、経済支援策が急務であると提言した。
議案第39号の専決処分報告については、緊急を要する事態から、地方自治法に基づき承認が求められた。具体的な内容は、国の緊急経済対策に関連する経費の計上で、合計600万6,000円の補正が行われる。特に、感染対策用に布製マスクの製作費の計上などが含まれている。
また、健康支援費として600万6,000円の増額を提案。町長が提案理由を説明し、「町民に安心を提供したい」と力を込めた。議員たちからは、個別の施策について質問が寄せられ、具体的な支援方法が議論された。
議案第40号では、一般会計の補正予算が検討された。こちらは7億2,346万円の増額をはじめ、特別定額給付金の支給や、町内の事業者支援に向けた施策が盛り込まれている。
鈴木正美議員は、商工業者への支援が他市町と比較して遅れをとっていないかを懸念し、迅速な対応を求めた。また、若い事業者に対する支援についても議論が活発化。特に創業間もない企業が受けられる支援が必要であると意見が出た。
経済対策の一環としては1人当たり10万円の特別定額給付金が、総務費からの支出として具体化されている。町長は「不安を抱える町民に寄り添いたい」とし、引き続き迅速な施策実施を表明した。議案は最終的に可決され、全体での支出が54億5,946万6,000円となる。
最後に、町長は「町民に寄り添い、全力でコロナの危機に立ち向かう」と力強く述べ、会議を締めくくった。今後も状況に応じ、柔軟に対応を進めていく姿勢が示された。
この一連の討議は、町民の生活の安定に向けた、重要な決断であったと言えよう。