令和2年第5回矢祭町議会定例会が6月17日に開かれ、議員たちが議題の数々について様々な発言を行った。
注目されたのは新型コロナウイルスの影響とその対策についてである。片野一也議員は、去る5月の臨時議会において提出されたコロナ対策の予算の内容に触れ、町の経済的ダメージを把握しているかと問うた。町長の佐川正一郎氏は、町の令和29年のGDP522億円の内訳を紹介し、コロナ影響で特に打撃を受けているのは飲食業や宿泊業、観光業であるとした。また、町としての対策についても言及し、感染拡大防止と経済の立て直しに全力を挙げる意向を示した。
さらに、今後のまちづくりについての議論も行われ、片野議員は人口減少が進む中での持続可能な町づくりについて質問を投げかけた。町長は、矢祭町の未来を見据えた施策が必要であり、特に観光や地域振興の重要性を強調した。次に進める施策としては、県や国と連携し、移住促進や地域おこしについても注力していく考えを示した。
また、堤防の整備促進に関する議論も活発であった。藤井隆治議員からは、久慈川地区の堤防設置の現状が問われ、町長は進捗を言及しつつ、町民の安全を守るために引き続き取り組んでいく必要があると述べた。
挙げられたイノシシによる農作物被害、また新たな施策展開についての提案もあったが、町関係者は、一部に留まらない地域という視点から、他の町村との連携を大切にしながら地域の特性を活かした施策を講じていく方針を示した。