令和5年3月7日に開催された矢祭町の定例会では、定住促進や関岡小学校の跡地利用など、町の今後に関わる重要な課題が議論された。各議員が町の課題に対する意見や提案を行い、これからの施策について具体的な施策を検討していくことの重要性が強調された。
初めに、鈴木敏男議員が定住促進に関して問題提起を行い、特に地域における若者の流出防止に向けた施策が必要だと訴えた。鈴木議員は泉崎村のような定住促進戸建て住宅の事業展開を提案し、具体的な施策の必要性を述べた。これに対して町長は、町としても販売促進を図るための努力が必要であり、土地価格の見直しなど、より魅力的な施策を講じる必要があると返答した。
また、関岡小学校の跡地利用に関しても議論が行われ、教育長は施設の管理を計画していることを明かした。過去の利用状況を踏まえ、地域課題を解決するために、老朽化した教育施設の利用が提案された。特に、教育機関としての機能を持たせる方針など、具体的な活用策が求められた。
鈴木議員はまた、雪による被害についても言及した。特に2月10日の降雪後に発生した倒木の撤去状況について、事業課長は町道の状況を確認し、必要な対策が講じられたことを報告した。ハイキングやトレッキングを楽しむ住民にとって、滝川渓谷の冬季利用が気になるポイントとなっている。使用の際には注意喚起の必要性が強調され、観光資源の活用が新たな道を切り拓く可能性があるとされている。
最後に水郡線について、鈴木議員はその重要性を改めて再確認した。水郡線は地域住民にとって大切な交通手段であり、赤字路線問題がある中で、沿線住民の意向をくみ取りつつ様々な施策の実施が求められる。国や県との協力関係が今後も重要視され、駅の利用促進やイベントとの連携が期待される。町長は沿線町村との相談を重ねることで、今後の発展に寄与することを目指す考えを示した。
新たな施策を打ち出しつつ、地域住民の声を反映させることが今後の課題である。自治体の持続的な発展には、行政と住民との良好なコミュニケーションが不可欠であり、地域の特性を生かした施策が求められる。