令和元年12月11日、矢祭町議会では、台風19号の影響による災害復旧に関する議論が行われた。
台風19号による被害は広範囲に及び、多くの町民が影響を受けた。特に、久慈川に関連する災害が重要な課題となっている。多くの林道が損傷し、通行止めや復旧工事が必要となる状況にある。事業課の高橋竜一君は、「林道高地原線が行き止まりで届けられた孤立問題について、今後の解決策として新たな道路整備を検討する考えが必要である。」と地域のニーズを強調した。これに対し、鈴木一君は高地原線の利用促進のために、観光資源の拡充も含めた道路整備の重要性を訴えた。
さらに、議会ではハザードマップについての見直しが議題に上がり、より正確な災害情報を提供するとともに、避難所の適正利用も話し合われた。市民が知るべきハザードマップの情報は、迅速な避難行動を促すために不可欠である。陳野勝美君(町民福祉課長)は、「今後見直しを行う際、浸水想定区域の拡大や指定避難所の改定も視野に入れなければならない。」と述べた。
また、教育行政に関する議論も行われ、児童クラブの定員については現在70名の枠内で運営されている。しかし、来年度登録を予定する人数が140名に及ぶ可能性があるため、緊急の対応が必要だと町長が認識を示した。教育課長の鈴木直人君は「保護者の理解と協力を得ながら、より質の高い保育環境を整備しなければならない」と語った。
このように、台風19号の影響を受けた矢祭町では、復旧対策、ハザードマップの見直し、児童の福祉向上などさまざまな課題が進行とともに、地域住民の安心・安全、そして未来の子どもたちの育成に向けた施策が求められている。議会からは来年度の計画策定に向けた具体的な提案もあり、速やかに議論を進めていく必要がある。