令和2年第7回矢祭町議会臨時会が11月6日に開催され、重要な議案が多数可決された。
主な議題の一つは、矢祭町職員の給与に関する条例の一部を改正するもので、町長の佐川正一郎氏が、その理由を説明した。具体的には、福島県人事委員会の勧告に基づき、一般職員の期末手当が年間で0.05月引き下げられることになる。この改正に対し、議員からは人勧の影響を心配する声も上がったが、町長は「コロナ禍における民間との給与格差を考慮した」と強調した。
また、あゆの吊橋周辺親水広場造成工事請負変更契約でも議論がされ、こちらは台風19号による復旧工事に関する内容となっている。総額は約5,990万円に及び、こちらも可決された。工事内容については、側溝や暗渠の施工延長など復旧工事が主なテーマとして報告された。
さらに、令和2年度一般会計補正予算(第6号)では、新型コロナウイルス感染症対策が重要視され、プレミアム商品券事業や、移動販売車の購入についての検討がなされた。こちらの補正は、歳入歳出ともに1億1,377万9,000円の増となり、予算総額は60億5,470万5,000円に達することが決定した。この補正予算では特に地域振興策としての役割が期待されている。
議案に対する質疑も活発で、鈴木正美議員からは移動販売車の仕様や販売戦略に関する厳しい意見が出た。特に、民間業者との競争や、利益確保のための施策が必要であるとの指摘があり、町の財政管理の重要性が再確認された。
議会は、これまでのやり方を見直し、より実効性のある施策を目指すべきであるとの意見が多く見られたことは、今後の議会運営に影響を与える可能性が高い。