令和2年第6回矢祭町議会定例会が9月7日に開会した。
会議では、重要な案件が数多く取り上げられ、地方自治法に基づく決算審査が行われた。町長である佐川正一郎氏は、令和元年度の一般会計歳入歳出決算と特別会計を含む報告を行った。
本議会に提出された認定案件は、一般会計を含む9件で、過去4日間の監査を経ての報告となる。一般会計の歳入決算額は46億7,370万1,843円で、前年に比べ減少が見られた。特に自主財源の重要な部分を占める町税においては、収入未済額が8,385万7,482円に上り、引き続き課題となっていると強調された。佐川町長は、「殆どの税収が納入されているが、未収金の整理が進んでおらず、徴収体制の見直しが必要」との考えを示した。
また、財政健全化判断比率についても審査報告が提出され、実質赤字比率などが基準を下回ることによって、財政状況は安定していることが確認された。監査委員である鈴木邦美氏は、この結果に対し、「町の制度運営には引き続き尊重すべきであり、財政の健全化維持に向けた取り組みを望む」と述べた。
特別会計としては、国民健康保険において歳入未済額が存在し、滞納整理の強化を求める声も上がった。この点についても各課との連携を図り、早急な改善策を講じる必要が提言された。
また、議案第55号及び第56号では各種補正予算が提案され、新型コロナウイルス感染症対策といった危機管理を強化する内容が盛り込まれた。さらには、議案第57号から第62号にかけて、新たな法律に基づく条例改正や繰越金による予算の見直しが行われた。
議会は無事終了し、引き続き明日からの一般質問も控えている。議長は「皆さん一丸となって議論を重ね、町民のためのより良い施策を考えていきましょう」と締めくくった。